コペンハーゲンでレストラン巡り

美食の街コペンハーゲンを食べ尽くします。

PONY

PONYさんは、コペンハーゲンの有名レストランであるKadeauの姉妹店として、Kadeauよりもお安い価格でボーンホルム料理を提供する、地元の方に人気のレストランです。Kadeauはデンマークの中でもボーンホルムを出自とするモダンデンマーク料理レストランで、2019年の北欧諸国版ミシュランで2つ星を獲得しています。

Kadeauと同様のテイストながら、料理はよりシンプルに作られており、リーズナブルに楽しむことができるレストランと評されています。

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店舗情報

 レストラン内はにはバーカウンターとダイニングがあり、ダイニングには北欧スタイルの落ち着いた雰囲気が広がります。壁面には遊び心のある不思議な絵画があります。

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メニューは、445krで3品を自分で選ぶコースと、レストランのおすすめ4品を495krで楽しめるPONY KICKがあります。50krで一品多いのであれば、そちらがいいかなと思い、おすすめのPONY KICKを注文しました。

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コースに入る前のパンは、コペンハーゲンでは珍しいたっぷりのクロテットクリームとともに提供されます。このパンも、外は適度にハードで食感を楽しめる一方、中はモチモチとしていておいしいです。

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塩を効かせたタラの刺身と、カボチャベースのソース、角切りのカボチャのキューブ、ケール、ピクルス、種のローストです。緑を基調に、ほのかに見えるタラとカボチャが、美しい演出になっています。

まず、タラの刺身は新鮮で塩気もちょうどよく、それだけで十分おいしいです。そこに、うまみとコクのあるカボチャベースのソースが良く合い、またカボチャのキューブやローストされた種が食感を足し、とてもおいしいです。ピクルスも甘みをベースにほのかな酸味があっておいしいですが、全てを同時に食べるとややタラが弱くなるので、タラをまず食べながら、ソースやピクルスを後から口に入れていくと、この料理をよく楽しめると思います。いずれにせよ非常にレベルの高い、おすすめの一品ですので、このレストランに来た際は是非試してみてください。またこの料理に合わせておすすめ白ワインを頂きましたが、すっきりとしておいしかったです。

なおアラカルトに似たようなタラのメニューがありますが、完全に同じものかはわかりませんので、アラカルトで注文する場合は直接レストランで聞いてみてください。

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牛肉のタルタルは、西洋わさび風味のマヨネーズと、マッシュルーム、玉ねぎのピクルスが合わせてあります。周りのパウダーは恐らくフライドオニオンをパウダー状にしたものではないかと思います。こちらも美しく盛り付けられています。

牛肉のタルタルはしっかりとお肉の旨味がするところに、パウダーの旨味が重なって、とてもおいしいです。そこに西洋わさびのマヨネーズが合わさることで、また少し深みのある味も楽しむことができ、これまたとてもおいしい、おすすめの一皿です。

3品のコースの場合は、前菜の候補として他に、ビーツとゴートチーズ、グリーンランド産のエビがありました。

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メインは鶏むね肉のソテーとクリームソースです。鶏の皮で作られたクランチや、白と緑でうまく紡がれたお野菜に、北欧らしい遊び心を感じます。

鶏むね肉はしっとりと仕上がっており、落ち着いた感じのメインとなっています。クリームソースがコク深く、クランチの効いた鶏むねと合わさっておいしいです。なおこの料理に合わせて、赤のおすすめのチリワインを頂きましたが、こちらの料理に合わせて淡白なワインに選んでいただいたためか、少し軽すぎました。

なおこのメニューは3品のコースにはありませんでしたので、PONY KICKのみのメニューの様です。なおアラカルトの場合に選ぶことのできるメインは、ツノガレイのフライ、リードヴォー、豚バラでした。

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デザートはヨーグルトのシャーベットが、クリスピーになったホワイトチョコレートの上に乗っており、北欧らしい美しい一皿となっています。またホワイトチョコレートの下にはローズヒップのジャムが隠されています。

ヨーグルトのシャーベットはコクと爽やかさが同居しており、単体でもおいしいです。ローズヒップのジャムは、ローズヒップティーほど強い香りではなく、アプリコットと梅の中間のような感じで、甘みの上にわずかな酸味があります。シャーベット、ジャム、そしてチョコのクランチを合わせると、ヨーグルトを軸にしたより深みのある味と食感を楽しめておいしいので、おすすめです。 

以上、PONYさんでした。
少し値は張りますが、前菜を中心にレベルが高くおいしかったので、ボーンホルムの料理を味わいたい、Kadeauが気になるが予算的に厳しいといったタイミングでは、おすすめかと思います。
場所はヴェスタブロで、コペンハーゲン中央駅から徒歩20分ほどかかってしまいますが、道としては一本ですので、お散歩がてら行かれてはいかがでしょうか。