Roxie
Roxieさんは、コペンハーゲン最高峰のレストランの一つであるKadeauの姉妹店で、よりカジュアルにニューノルディック料理を楽しめるレストランです。Kadeau同様にボーンホルム料理を軸にする一方、RoxieはRoxieであるとして、自身のオリジナリティも追及しています。Kadeauファミリーには、Roxieの他にPONYもいます。
なおレストランは2018年にコペンハーゲンに新たに誕生したブティックホテル、ヘルマンKの1階に位置しています。RoxieはヘルマンKのメインダイニングに位置付けられ、ヘルマンKの朝食ビュッフェはRoxieの監修です。なおヘルマンKは2019年のAOKのアワードにおいて、建築部門でノミネートされています。
店舗情報
- 住所:Bremerholm 6, 1069 Kbh
- 営業時間(ディナー):毎日17時半~23時(木は~24時、金土は~1時)
- https://roxie.dk/?lang=en
スタイリッシュなヘルマンKのメインダイニングだけあって、モダンで洗練された空間が広がります。テーブルのあるエリアは比較的落ち着きがあり、真ん中のバーエリアは吹き抜けとなっていて、明るいイメージです。
5時半の時点ではまだお客さんはまばらでしたが、6時ごろにはコペンハーゲンの地元の方を含む多くのお客さんが訪れていました。
メニューはコースとアラカルトがあり、10品のおすすめコース(545kr)と、6品のおすすめコース(395kr)があります。4品の差分はスナックなので、6品でも十分にコースを楽しむことができます。また10品のコースでは、キャビアとトリュフを含んで800krのLuxyコースもあります。
アラカルトにも牛テールのパッパルデッレやロブスターと餃子などと言った気になるメニューがありましたが、今回は期待を込めて10品のメニューにしました。渡されたドリンクメニューはすべてアルコールだったものの、ノンアルコールがあるか確認すると、ジュースペアリングも可能とのことでしたので、ジュースペアリング(250kr)もつけました。
最初は4品のスナックから始まります。
左上がチンゲン菜、左下がカブの様な野菜とチポトレマヨ(?)、右上がブラックペッパーのスペアリブとパクチー、右下はビーツを揚げたものです。チンゲン菜とカブの様な野菜はコペンハーゲンでよくあるオーガニック野菜のお皿です。スペアリブは肉の旨味と脂の感じがちょうどよく、おいしいです。ビーツのフライはあまり見たことがありませんでしたが、香ばしくておいしかったです。
スナックに合わせては、エルダーフラワーのジュースがペアリングされました。はちみつの様な自然な蜜の甘みが感じられ、おいしいです。
コースの一品目は薄くスライスされたホタテと、ケールのフライです。ソースは酸味のあるソースです。ホタテは薄切りになった結果、甘みが感じづらくなっており、塩気の強いケールにやや負けていました。ソースはいい塩梅にケールの塩気を和らげてくれますが、いずれにせよホタテは埋もれていた感じです。サワードゥブレッドはコペンハーゲンでこれまで食べた中で一番ビターでした。
このお皿と次のお皿には、リンゴ系のジュースがサーブされます。
こちらも自然な甘みと仄かな酸味がいいバランスでおいしいです。
お次はカリフラワーのソースと小麦のクランチの一品です。カリフラワーのソースの下にはグリルされた鳥ももが数ブロック入っています。こちらはカリッといい塩梅に仕上がった鳥ももと、カリフラワーソースの酸味、そしてカリカリのクランチのバランスが良く、おいしいです。
お次は牛タルタルです。タルタルに酢漬けになったリンゴのブロックがたくさん入っており、オイスターマヨが合わせられています。まず牛タルタルだけで頂くと、しっかりお肉の旨味がします。一方で全体として食べると、ややリンゴの量が多く、リンゴの甘みを牛タルタルがサポートするような仕立てになっています。かといって決して味が悪いわけでは無く、不思議なおいしさでした。
タルタルとメインに対しては、ブドウのジュースがペアリングされます。しっかりとしたブドウの甘みに、ワインのようなタンニン感が少しだけあって、おいしいです。
メインの鴨、アーティーチョーク、セルリアックのグリルです。鴨は塩系の味付けに牛脂のクリスプが合わせてありますが、塩辛いこともなく、ちょうどよい塩梅でおいしいです。他のお野菜は無難な感じです。
デザート2品のうちの一つは、リンゴのタルトと味噌風のアイスクリームです。味噌というと少し身構えてしまいますが、白あんの様な感じで、そこまで味噌は強くありませんでした。こちらはリンゴのスライス、ジャム・タルトといった組み合わせですので、もちろんおいしいです。アイスクリームも良く合っていました。
デザートに合わせて、ルバーブのジュースを頂けるのですが、ここは正直カフェの方が嬉しかったです。ルバーブは甘すぎず、デザートに合わせることもできますが、できれば温かい飲み物が欲しかったです。
最後の一品はカヌレと生クリーム、ジャムです。カヌレは固すぎず柔らかすぎず絶妙に仕上がっており、カヌレらしい香ばしさも感じられるいいデザートでした。
以上、Roxieさんでした。
人気のホテルのメインダイニングということもあり、アラカルトだけでの注文や、スナックだけの注文も可能となっていますので、もし食べてみたいメニューがあれば、是非トライしてみていただければと思います。