Restaurant Ralæ
レレさんは、ノーマのシェフであったクリスチャン・プグリージ氏が2010年にオープンしたモダンデンマーク料理のレストランで、コペンハーゲンでは知らない人がいないレベルの人気店です。2016年に同氏が後進に席を譲った後もその人気が衰えることはなく、2019年度の北欧諸国版ミシュランでは、一つ星を獲得しています。
特徴はオーガニック食材への飽くなきこだわりであり、コペンハーゲンから45分ほどのところに自前の農場を持ち、料理の80-90%はオーガニックという徹底っぷりです。
同じくオーガニックを重視するレストランとともにレレコミュニティを運営しており、BaestやManfreds、 Mirabelleといったレストランが参加しています。
店舗情報
- 住所:Jægersborggade 41, 2200 København N
- 営業時間(ランチ):金土の12時~15時
- 営業時間(ディナー):火~土の17時~24時
- http://www.restaurant-relae.dk/en
レストラン内はオープンキッチンで、カウンター席ではシェフが調理するところを見て楽しめます。レレの系譜をひくレストランは総じて、オープンキッチンの形式をとっているところが多いです。
メニューは2つあり、5品からなるHarvest of the day(495kr)と9品からなるRelae experience(895kr)に分かれます。それぞれにワインのペアリングも可能です。
今回は初めての来店でしたので、Harvest of the dayにしました
Harvest of the dayでは太字の料理が提供されます。
一品目はデンマークの自社農場で栽培しているオーガニックのお野菜です。左はポテトブレッドにセミドライにしたトマトを乗せたもの、右はスイカキュウリをグリルにして焦がしベルガモットのソースをかけたものです。いずれもコペンハーゲンでもあまりみかけない、珍しい料理です。
ポテトブレッドは、上に乗っているトマトにしっかりと旨味があり、トマトがおいしいです。スイカキュウリは初めて食べましたが、スイカでもキュウリでもなく、しかしグリルが合う感じの野菜でした。
レレコミュニティに属するベーカリーレストランであるミラベルのサワーブレッドです。オリーブオイルもこだわっており、シチリア産のものとのことです。温かい状態で出していただき、外側のカリカリ感と、中のもっちり感、適度な酸味を楽しめます。
なおミラベルさんもコペンハーゲンのノアブロエリアにあります。
サバ(おそらくコンフィ)を塩味のキュウリで巻いています。ソースはデンマークのオーガニックハーブソースです。サバは美味しいのですが、少しキュウリの塩味が強く、一緒に食べるとやや塩辛かったです。
本来はHavest of the dayのメニューに入っていないようですが、おまけで出してくださった、トマトとシソのお出汁(?)です。好奇心から写真を撮る前に少し飲んでしまいましたが、本来はもう少し量があります。
お味は、トマトでもシソでもない、何か不思議なものを飲んでいるような感じです。
トマトとシソとは直接つながらない、コクが感じられました。
さすがコペンハーゲンきってのニューノルディック料理の人気レストランだけあって、陶器の様なかなり美しい一品です。アートなお皿が好きな方にはおすすめの一品です。
二切れのゆでたカボチャでローズマリーをサンドし、若干のハバネロを効かせたマヨネーズベースのソースをかけています。ローズマリーはソース上にも置かれています。
カボチャはオーガニックでしっかりと甘みがあっておいしい一方、ローズマリーがかなり強く効いており、ハーブ系のテイストが好きな方にはおすすめといった感じです。
ソースはハバネロが入っていますが、辛みはほとんどなく、香り程度です。
メインはラムです。メインも北欧テイストの美しい一品です。
レアに仕上げられたラムと、玉ねぎ・ハーブにラムのグレービーをかけたお皿に分かれています。玉ねぎとハーブには、グレービーソースがその場でサーブされます。
ラムはオーガニック環境で育てられているだけあって、かなり柔らかくて旨味があり、とてもおいしいです。玉ねぎとハーブも、しっかりと甘みが出るまでグリルしてあり、グレービーソースの旨味と合わさっていい感じです。これらを同時に食べると、またグッと複雑さが増しますが、それでもすっきりとしたお味で美味しいです。
またこのお皿に合わせてレストランおすすめの赤ワインを頂きましたが、ワインもオーガニックのこだわりの逸品です。かなりタンニンが強く、お肉が来るまでは、ん?という感じでしたが、こちらのラムとの相性は抜群でした。
ペアリングにするとそれなりの金額になりますが、ワイン好きの方であれば、ペアリングをするのがおすすめかもしれません。
最後のデザートはクリーム、パクチーで風味付けしたカボチャ、レモンバーベナのシャーベットが3層になったデザートです。下までスプーンをしっかり入れてくださいとレクチャーされます。パクチーの味はほとんどせず、とてもさっぱりした後味です。
以上、レレさんでした。
コペンハーゲンで人気のモダンデンマーク料理レストランだけあって、とても美しい、気合の入った品々を楽しむことができます。お安い方のコースであればそこまで高くないので、気軽に挑戦できるレストランですが、味は難解な部分も多々ありますので、そういった点まで含めて挑戦してみたいといった方におすすめです。予約は直前ですと6時~7時スタートは取りづらいので、1週間以上前の予約がおすすめです。